「令和7年度近畿地方発明表彰」において「発明奨励賞」を2件受賞 ~生産ラインの稼働率最大化と、食品ロス削減・歩留まり改善を支える2つの技術が評価~
2025/11/13
株式会社イシダはこのたび、公益社団法人発明協会が主催する「令和7年度近畿地方発明表彰」において、当社の組合せ計量機に関する発明、および食品切り分けシステム(ポーションカッター)に関する発明の計2件が「発明奨励賞」を受賞しましたことをお知らせいたします。
地方発明表彰は、全国を8ブロックに分け、各地域において優れた発明・考案を完成させた方々や、実施に尽力した方々の功績を称えるものです。今回、深刻化する人手不足や食品ロス削減といった課題に対し、自動化・高精度化によって現場改善を進めてきた技術が評価されました。
11月13日、和歌山県内にて表彰式が行われました。
【発明奨励賞】
受賞対象:組合せ計量機用振動フィーダの送力自動制御(特許第6611178号)
■ 発明の概要
組合せ計量機「CCWシリーズ」において、物品を各ホッパへ送り出す「振動フィーダ」の強さを自動制御する技術(OCC:Optical Charge Control)です。光学センサでホッパに搬送される物品の重なり具合(層厚)をリアルタイムに測定し、最適な振動力を自動計算・学習します。原料のロット差や供給量の変化に合わせて、常に最適な状態で稼働を継続させることが可能です。
■ 開発の背景とメリット
大規模な工場では1ラインに140〜210個もの振動フィーダが稼働しており、従来は作業者が1時間に1回程度、手動で微調整を行っていました。本技術の導入により、以下の成果を実現しました。
・稼働率の大幅向上: 従来、原料変化により90%程度まで低下することがあった稼働率を、99.5〜99.8%という高い水準で維持。
・手動調整の不要化: 1台あたり3〜5分(1時間おき)に必要だった手動調整作業を自動化し、人的ミスを削減。
・生産ラインの安定化: 原料の状態変化にリアルタイムで対応し、安定した高精度計量を実現。
・人手不足対策: 熟練者の経験に頼っていた調整作業を自動化することで、作業者の負担を大幅に軽減。

▶製品情報はこちら(組合せ計量機 CCWシリーズ)
【発明奨励賞】
受賞対象:X線撮像装置を用いた食品切り分けシステム(特許第6525513号)
■ 発明の概要
ハムや鶏肉などの不定形な食材を、指定の重量に切り分けるポーションカッター「WIXシリーズ」に搭載された技術です。X線透過画像から食材の密度情報と質量分布を高精度に推定し、最適な切断位置を特定します。従来のレーザー方式では把握できなかった「内部の空洞」や「裏側の凹み」まで考慮した、極めて正確な重量分割を可能にしました。
■ 開発の背景とメリット
従来の外観形状のみによる計測では重量誤差が生じやすく、歩留まりの低下や食品ロスの発生が課題でした。本技術の導入により、以下の成果を実現しました。
・高精度な重量分割: 鶏もも肉のダイス状カットにおいて、高速搬送(15m/分)ながら92%が±3g以内の精度を実現。
・食品ロスの大幅削減: 「等分割モード」の活用により、商品にならない端肉の発生を抑制。1ラインあたり年間約1,150tもの食品ロス削減に寄与(条件による)。
・設置面積の低減: X線による質量推定と異物検査を同時に行うことで、別途検査装置を置く必要がなくなり、設置面積を約20%削減。
・スキルフリーの実現: 熟練の技術が必要だった肉の切り分け作業を代替し、深刻な人手不足の解消に貢献。

▶製品情報はこちら(ポーションカッター WIXシリーズ)
当社は今後も、現場で培った知見と技術力を活かした新たな価値創出により、お客様の課題解決と社会の発展に貢献してまいります。
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